第89回高校野球選手権茨城大会の模様を伝えるスポーツ報知の記事より。
大子清流3―2那珂(2007年7月7日、水戸市民球場)
茨城の開幕戦では大子清流が、肺がんを患い闘病生活を強いられながらベンチ入りした小野瀬茂部長(58)へささげる勝利を挙げた。以下、記事より転載する。
大子清流3―2那珂(2007年7月7日、水戸市民球場)
茨城の開幕戦では大子清流が、肺がんを患い闘病生活を強いられながらベンチ入りした小野瀬茂部長(58)へささげる勝利を挙げた。以下、記事より転載する。
元気よく校歌を歌い上げる選手の姿が涙でにじんだ。ベッドの上で幾度も聞いては励まされたメロディー。「この歌をここで聞くためにやってきましたから」小野瀬部長は一塁側ベンチ前で、感慨深げに耳を傾けていた。
初回に先制を許す苦しい展開。しかし4回に仲野裕二(2年)の左越えソロアーチで同点とすると、5回には藤田徳大(2年)が勝ち越しの2点適時二塁打。選手たちの執念が、部長の胸で響いた。
小野瀬部長は1年前から肺がんを患い闘病生活を送っていた。この日は病院から特別に外出許可をもらいベンチ入りした。「今の容体では来年は難しい。この夏が最後になるかもしれないから」1試合分の体力をつけるため、バナナやヨーグルトをいつも以上に多く食べて試合に臨んだ。
04年の学校統合に伴い昨夏から新しい校名・校歌で臨んだ。直前に入院した小野瀬部長を欠いたチームは初戦敗退。「高校野球ではチームワークが何よりも重要。なのに、和を私が乱してしまった」と自らを責めた。その姿を目の当たりにしたナインは絶対に勝利をささげようと練習に必死で励んだ。その成果がやっと報われ、主将の桐原邦大(3年)は「先生がベンチにいる姿を見て安心した」と笑顔で話した。
14日に行われる2回戦の藤代戦はベッドから見守ることになりそうだ。「本当にいい舞台だった。子供たちからパワーをもらった」と穏やかにほほ笑みながら病院へ戻る後ろ姿は、充実感に包まれていた。
(斜体字部は、2007年7月8日スポーツ報知より)
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