2007年7月23日のこと。昨年8月に悪性リンパ腫のホジキン病を宣告されたレッドソックスの先発左腕ジョン・レスター投手(23)が、ご当地のインディアンス戦で復帰登板、6イニングを5安打6奪三振2失点で334日ぶりの白星を手にした。6−2で勝ったチームは4連勝。後輩に刺激を受けた松坂大輔投手(26)は24日の同戦に先発、前回の汚名返上を目指す。←そして見事期待に応えた。
レスターは幼さの残る顔で、口をポカンと開けていた。がんを克服して勝ち取った334日ぶりの勝利が、自分でも信じられなかった。
「長いオフシーズンだった。再びここに立てることはハッピーだし、それだけの力は持ってきたつもり。闘病の苦しさを分かち合ってくれた両親の存在が、何よりも大きかった」
メジャーデビューした昨年に7勝2敗と最高のスタートを切った。ところが、7勝目を挙げた8月23日の直後に血液のがんの一種、悪性リンパ腫を宣告された。正式な病名は「成人非ホジキンリンパ腫」。それからは計6度の放射線治療を受けるなど、失意の中で苦しい治療が続いた。
メジャー復帰を果たしたこの日は「1球目を投げるまでは緊張したが、その後は自分の投球を心掛けた」と切れのある速球を中心に粘り強く投げた。5−2とリードした4回2死満塁のピンチでは、その前の打席で2ランを打たれていた1番サイズモアを150キロの速球で空振り三振。その瞬間、スタンドの両親はガッツポーズし、息子の復活に顔をクシャクシャにして喜んだ。
「とにかく野球が大好き。野球を今後も楽しんでいきたい。体調も前とそんなに大きな変わりはない」
力強く語るレスターの復活劇で、ア・リーグ東地区首位のチームは4連勝。苦しい夏場を乗り切るための、大きな“新戦力”が加わった。

